そもそも「ホステス」とはどんな意味で使われるのでしょうか?「キャバ嬢」や「コンパニオン」などとは違うのでしょうか。
今回は、知られざるホステスの定義についてご紹介します。
ホステスとはそもそもどんな意味?
ホステスとは英語で「hostess」と書きます。
主人、主催者を意味する「host(ホスト)」から転じた女性形名詞で、女主人、女支配人、女将、というように、本来はお客様をおもてなしする女性という意味でした。
かつては日本では、飲食店において男性客をもてなす女性従業員のことを、現在で言うところのウェイトレスも含め、総じて「女給」と呼んでいました。
1962年以降は、それらの女性のことを社交員(ホステス)と呼ぶようになり、1964年からは、主にクラブ、バー、キャバレーの女性従業員のことをホステスと呼ぶようになりました。
所得税法第204条第6号では、「ホステス」の業務について、次のように定めています。
キャバレー、ナイトクラブ、バーその他これらに類する施設でフロアにおいて客にダンスをさせ又は客に接待をして遊興若しくは飲食をさせるものにおいて客に侍してその接待をすること。
ホステスと「キャバ嬢」「キャスト」の意味は違う?
広い意味で、「キャバ嬢」はホステスと同じものといえるでしょう。
キャバクラで勤務するホステスを「キャバ嬢」と呼びます。
ただし、厳密にいうと仕事の仕方やスタイルに違いがあり、与える印象も違うため、多くの場合は差別化されて使われているといえるでしょう。
クラブで勤める女性をホステスと呼び、キャバクラで勤める女性をキャバ嬢と呼ぶことで、使い分けられることが多いようです。
「キャスト」は、主にキャバクラにおいて、ホステス・キャバ嬢を指す場合に、対お客様ではなく店内で使われる呼称として知られています。
ホステスと「コンパニオン」の意味は違う?
「コンパニオン」もまた、幅広く使われる言葉で、接客業の女性を指す言葉です。
イベント会場でプロモーションをする「イベントコンパニオン」のほか、宴会の席などで接待する「コンパニオン」、さらに一部性的なサービスを含む「ピンクコンパニオン」などがあります。
いずれにおいてもホステスと異なるのは、ホステスが契約している店で接客するのに対し、コンパニオンは「派遣される」という側面を持っているということでしょう。
ただし、最近ではホステスやキャバ嬢のことをコンパニオンと呼ぶこともあり、その定義はあいまいになってきているといえるでしょう。
ホステスと「フロアレディ」「カウンターレディ」の意味の違いとは
ホステスのことを「フロアレディ」と呼ぶこともあります。
求人情報でこのような記載があれば、ホステス業の募集と考えていて良いでしょう。
対して、バーやスナックでは勤務する女性を「カウンターレディ」としていることがあります。
これはあくまでカウンター越しの接客であり、クラブやキャバクラでの隣に座る接客とは区別されているからです。
「ホステス」は男性客をもてなす女性の意味
男性客をもてなす女性従業員のことを呼ぶ呼び名は、今回ご紹介したように多数あります。広い意味では「ホステス」とまとめてしまって問題ないでしょう。