ナイトワークを始めようとする人のなかには、「本格的に籍を置くのではなく、短期間だけ効率よく稼ぎたい」という人もいることでしょう。そんな人におすすめなのが「派遣ホステス」という働き方です。
意外に知られていないこの働き方の、メリット・デメリットをご紹介します。
派遣ホステスとは?
派遣ホステスとはその名の通り、日雇い派遣として働くホステスのことです。実はとてもニーズのある職種で、さまざまな業態・エリアで重宝されています。
仕事内容は在籍ホステスと変わりません。お客様と会話し、お酒をつくり、おもてなしすることが主な仕事です。お店側の人数が突発的に足りなくなった場合に、ヘルプとしてオファーを受けます。
派遣ホステスの仕事の受け方
- 1店舗~数店舗と直接契約する方法(2がきっかけとなることが多い)
- 派遣ホステス情報サイトから情報を得て、募集している店舗に直接応募する方法
- 派遣会社に登録し、派遣会社から仕事を振ってもらう方法
などがあります。
3の場合は、契約するのは派遣会社であるため、どこのお店で働いたとしても一律の給料となります。
2の場合は店舗によって給料の金額が違います。2を経て1の方法で店舗と直接契約する場合には、多少の時給交渉はしてもらえるでしょう。
気軽に応募できるのは2ですが、3のほうが直接的なお店との交渉がない分、トラブルが起きても派遣会社が間に入ってくれるため、守られた状態で働くことができます。
派遣されるお店はどんなお店?
派遣されるお店はさまざまです。2の場合は自分で条件の合う店を探す必要がありますが、3の場合はある程度、本人と店の相性を考えて派遣会社側がマッチングしてくれるため、あまりにも本人に合わないお店に送られることはないかもしれません。
派遣ホステスは仕事内容を教えてもらえる?
残念ながら、派遣というだけあって「即戦力」として求められることが多いのが現実です。1と2の場合は、仕事のレクチャーをしてもらう時間はほぼないと考えていていいでしょう。
1と2の場合は、応募時に経験をきかれるので、未経験でも大丈夫ということであれば当日レクチャーを受けられる可能性はありますが、現場では肩身の狭い思いをしてしまうことにもなりかねません。
3の場合は、多少の事前説明やレクチャーはあると考えていて良いでしょう。現場に送り込んだ派遣ホステスがあまりにも仕事ができないと、派遣会社側も損をしてしまうからです。
しかし、現場を見てしっかり指導してもらえるわけではないので、未経験だと戸惑うことも多いようです。
派遣ホステスの仕事は安定している?
派遣ホステスという性質上、仕事が継続的にあるわけではありません。
多くの場合は、店の在籍ホステスの欠員が出た時にのみ仕事のオファーがあるため、自分の都合とスケジュールが合うとも限りません。遅ければ当日の夜になって、仕事に入れるかどうかが決まる場合もあります。
また、在籍ホステスと違い、現場を見た人から熱心な教育があるわけではないため、「仕事ができない」「うちには合わない」と判断されるとその店では働けなくなってしまうこともあります。
派遣会社経由だとしても、あまりにもそのように評判が悪いホステスは、仕事が回しにくくなってしまいます。
派遣ホステスは営業時間外のお客様フォローがないのが魅力
派遣ホステスの最大のメリットは、完全ヘルプに徹するため、営業時間外のお客様とのやりとりが発生しないことです。
店側も、他店で営業をかけられるリスクを避けるため、派遣ホステスとお客様の連絡先交換をすすめません。
営業時間外もお客様と連絡のやりとりをすることや、営業をかけることが苦手な人にとっては、ぴったりの働き方といえるでしょう。
派遣ホステスはノルマや出勤のしばりがないのが魅力
派遣ホステスは、在籍ホステスのように売上のノルマもありませんし、必ず週に〇日働かなければいけないというしばりもありません。あくまでヘルプなので、自分のあいた時間に、自由に働くことができるのです。
派遣ホステスの給料は割高!日払いの単発アルバイト感覚で働ける
派遣ホステスは、一般的に給料は割高です。
通常の在籍スタッフへの時給が2000円というお店でも、派遣ホステスに対しては時給3000~4000円支払うということもよくあります。
給料は現金日払いでもらえることも多く、「急にまとまったお金が必要」という場合には、日払いの単発アルバイト感覚で働けることでしょう。
その分、求められるスキルも高く即戦力であることを期待されているということでもあります。
派遣ホステスは店によって扱いが悪いこともある
店によっては、その点から派遣ホステスにプレッシャーを与えがちだったり、「どうせヘルプでしょ」「とにかく数字をあげてほしいから無理にでも飲んで」と雑に扱うお店もあります。
これに関しては、あくまで単発の派遣なので、合わないお店はこちらから拒絶することもできます。
ただ、当たり前ですが、「よそ者感」はどうしてもつきまとうもの。
腰をすえないからこその居心地の悪さを感じることは少なくありません。
派遣ホステスは在籍ホステスのふりをしなければいけない
これはお店の方針にもよるのですが、多くの場合は派遣ホステスを派遣と言わず、「新しく入った在籍の女の子」としてお客様に紹介しています。
そのため、当日突然いったお店で、そこのお店の在籍ホステスのふりをしなければいけないため、話を合わせるのに苦労することもあります。
店のトイレの場所、備品の場所や、ママが誰かなど、「在籍していたら知らないとおかしいよね?」ということをお客様にきかれたときに答えられないと不自然です。
最初の1、2回は「入ったばかりなので」で済みますが、逆に何度も出勤しているお店だと、今度は
「なぜいつまでたっても連絡先を教えてもらえないのか」
「なぜいつまでたっても名刺を渡してもらえないのか」
「なぜいつまでたっても同伴やアフターをしてもらえないのか」
とお客様から不審がられることにもなります。
ここをうまくかわせるかどうかによって、働きやすさが変わってくるでしょう。
派遣ホステスのメリットまとめ
- 完全ヘルプのため、お客様との連絡やりとりをする必要がない
- ノルマや出勤のしばりがない
- ヘアメイク道具やドレスをレンタルすることができる
- 合わないお店であれば次から断れる
- 時給が割高
- 店との交渉ごとは、派遣会社を間に挟むことができる
派遣ホステスのデメリットまとめ
- 在籍ホステスのふりをし続けなければいけない
- レクチャーを受ける時間がない(現場での指導はほぼない)
- 出勤できるかどうかが不安定
- 店舗で過度なプレッシャーを受けたり、雑に扱われることもある
派遣ホステスとして、効率よく仕事をしよう!
「とにかく短期間だけ働けたらいい」「空いた時間で縛られず働きたい」という人にとっては、派遣はとても便利な働き方です。
また、基本的に派遣ホステスからの引き抜きは、店舗と派遣会社との間で禁止事項となっていることが多いものの、それでも気に入ったお店があれば正式にそこで在籍を申し出ることも可能です。
まずは派遣としてさまざまな店を見ていき、自分に合うお店を探していくのも良いかもしれません。
Copyright secured by Digiprove © 2019 Nadeshico