さまざまな形でナイトワークに取り組む女性が増えるなか、Nadeshicoでは「いろんな形があっていい」と提案していきます。
さまざまなエリアや、さまざまな働き方を紹介していく本企画。今回は、関東在住のYさんにお話を聞きました。
今回のインタビューのお相手
名前:Yさん
年齢:29歳
ナイトワーク歴:2年半
業態:キャバクラ
エリア:東京都板橋区
現在:4年前にナイトワークを引退し、会社勤め
偏見のあったナイトワーク。始めてみてイメージが変わった
-まず、ナイトワークを始めた経緯を教えてください。
実は当初は、あまり業界について良いイメージを持っていませんでした。
「お話ししてお酒を飲むだけの楽な仕事」という偏見もありましたし、「若いうちしか働けず、先の見えない仕事」だという思い込みがあり、自分で働くというイメージは湧きませんでした。
ところが金銭的な事情で働くことになってから、そのイメージが変わりました。
楽な仕事どころか、とても大変な仕事だし、そこで売上を上げてナンバーをとっていく先輩たちのことを尊敬するようにもなりました。
勤めたのは住宅街近くの地元密着型キャバクラ
-板橋区の住宅街近くのキャバクラで働いていたそうですが、なぜその店を選んだのでしょう?働いてみてどうでしたか?
家に近く通いやすかったからというのが選んだ理由でした。
二店舗で働きましたが、住宅街に近いこともあり、地元の人が多く来店されてました。建築関係の仕事の方が多かったように思います。
ひとつは、こじんまりしており、テーブルが4〜5席しかないようなお店でした。学生か、専業のキャバ嬢さんが多いお店でした。
レギュラーでフルタイム出勤だと時給3,000円〜でしたが、わたしはゆるい働き方のほうが気質に合っていたので、時給2,000円ほどで働いていました。
時給にこだわらなければ、働く時間や時間帯も選ぶことができました。
和気あいあいしていましたが、店の規模が小さく、出勤日などの融通が効かないことがあって、合わずに辞めてしまいました。
二店舗目は、そこそこ大きなお店で、在籍人数も30〜40人程度いたのではないかと。
ダブルワークの子が多かったです。仕事の合間に、という風に働きやすいお店でした。
人数が多い分、競争も激しく、協調性のないひとは辞めていく空気がありましたが、仲の良い子もできるとそれなりに楽しんで働けました。
流行っているお店でお客様の出入りが多かったため、ドリンクバックや場内指名料など、一店舗目よりもバックがもらいやすく、稼げましたね。
良かったことは「出会い」
-Yさんはお話していて、接客業向きだなと感じるのですが、お客様にはどのように接していたのでしょうか。
このままですよ!(笑)
気取らず、素でいました。飲み物も無理にねだったりもしなかったので、お客様からはそういう態度が好印象だと言っていただけました。
-働いていて嫌だったこと、つらかったことはありますか?
セクハラが多いお客様はつらかったですね。会話がもたないととりあえず触ってくるようなタイプというか(笑)
もちろん、会話をもたせるのもわたしの仕事ではあるんですが…あまり話さないのに触ってくるような方は、かわすのが大変でした(笑)
あとは、お店の問題だとは思うのですが、小さい店で働いている時に、バックヤードで盗難にあったことが二度ありました。それはやっぱり嫌な思いをしましたね…。
-働いていてよかったということはどんなことでしょうか?
親しくなった社長さんに、昼の仕事を紹介していただいたこともありました。
通勤用の自転車を買ってもらったこともありますね。親身になってくださり、とても良い方でした。
あとやはり見られる仕事なので、当時は食生活にも気をつけ、ダイエットにも励んでいましたね。
また、当時一緒に働いていた女の子のなかには、今も仲良い子がいます。
そういう長く付き合える友人と出会えたことも、この仕事で得たものだと思っています。
ナイトワークは効率よく稼げる。だからこそ甘んじないこと
-なぜナイトワークを辞めてしまったのでしょうか?
性格的に、連絡不精で営業が苦手という面があって。
あとキャバクラだからというわけではなく、同じことをやり続けるということに飽きてしまったというのがありました。
-また本格的にナイトワークを再開しようという気持ちはありますか?
今のところはないですね。
というのも、色々とやりたいことがあり、自分で展開している事業を軌道に乗せるという目標があるので…。
ナイトワークって、本当に効率よく、高収入を得られるじゃないですか。だから、それに慣れてしまうと、自分の事業に甘えが出てしまう気がして(笑)
自分に厳しくいくために、本格的な再開はしないでおこうと思っています。
インタビュー後記
自由!という言葉がぴったりなYさん。
裏表なく素で人と接することができる、魅力的な女性でした。
地元密着型のキャバクラということで、通いやすかったとのこと。
また、在籍人数が多い店の方が、相性の良い仕事仲間との出会いもあり、楽しめたということです。